201707/11

姿勢を変えて体の軸をリセットする3つの腰痛予防策

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よく「スボーツ選手は身体が資本だからたいへんですね」と言う人がいますが、これはアスリートに限った話ではなく、個人商店の店主から会社勤めのサラリーマン、大企業の経営者まで、「倒れてしまったら後がない」のは皆同じなのです。

ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーなどの、外資系の金融企業で働いているエリートたちの中には、早朝からスポーツクラブに行き1時間ほどハードに泳いだり筋トレをしたりしてみっちり汗をかいてから、アドレナリンが出まくった状態で出社するのが習慣になっている人も少なくありません。

ビジネスマンもアスリートと同じ

彼らは、早寝早起きを心がけ、タフな仕事をこなすための良いコンディションを維持しています。

外資系で働く人は高額な報酬を得るぶん、パフォーマンスが悪ければ突然クビにされるような極めてドラスティックな契約を結んでいるため、猛烈に働く必要があるワケです。

そのため、限られたプライベートタイムの中でもワークアウトをする時間を優先的に確保し、寝食を含めた体調管理に余念がありません。

彼らに比べると、日本のビジネスマンのライフスタイルはどうでしょう。エクササイズを習慣化している人は非常に少なく、多くの人が前日の疲れを引きずったまま通勤し、なかには前夜の酒を身体に残したまま出社している人もいる始末。

日本人のビジネスマンの場合、普段の運動や体調管理については、「疲れちゃって運動なんかできないよ」「外資系で働いている連中は身体のつくりが違うから仕方ない」「俺だって同じくらいの給料もらえば、体調に気を配るよ」という人も多いでしょう。

労働環境がなかなか改善されないのは、こういうコンディショニングに対する意識の低さも無関係ではありません。

頚や背中がパンパンになるようなデスク環境でも、「こんなものだろう」と受け入れてしまい、自分で工夫して改善しようとしている人はごくまれです。

しかし、みずから職場環境や作業姿勢を見直して、少しでも余計な負担を減らすように心がけなければ、自分の身体が蝕まれていくだけです。

劣悪な環境で働き続けて体調を崩したり、頚椎(けいつい)症や腰痛症を悪化させれば、仕事のパフォーマンスが下がるだけでなく、休養・退職を余儀なくされる場合もあるでしょう。

その時になって、あわてて病院に駆け込んでももう遅い。これまで積み上げてきた信用とポストを失い、大きな金銭的リスクを負うことになり、大変なマイナスとなってしまうのです。

となると、根本的な改善をするには、やはり地道に継続していくほかありません。

定期的に本格的に行うエクササイズができれば一番良いのですが、それを言うと、毎日の忙しいという人や三日坊主の人たちには、なかなか実践が難しいかもしれません。

そこで、日常的に取り入れやすく努力を要さない改善法をピックアップしました。

ここで提案するものは、筋トレのような「苦しい」ものはありません。これからご紹介するのは、

  1. 疲れにくく腰痛予防にも デスクワーク用椅子の選び方
  2. 買い替えられない人のための 椅子&机カスタマイズテクニック
  3. デスクワーカーのためのストレッチ2つ

ぜひ今日から試してみてください。

1 「猫背」は百害あって一利なし!

仕事でもプライベートでもスマホやパソコンを使う機会が増え、ほとんどの人は「猫背」気味。

猫背になって怖いことは、体にさまざまな不調を及ぼすということでしょう。

姿勢が悪いと体の役割を阻害してしまう

体には、筋肉は熱を作ったり、骨格を動かしたりする役割、また、骨には内臓を守ったり、重さを受け止めたりという役割があります。こうした役割が互いに発揮しあってより効率的に日常生活を送れるワケです。

それぞれの役割を果たせなくなることは、体にとって多くのデメリットを生じさせます。

一般的に、「腹筋と背筋を鍛えて体を支える」といったことが言われています。しかし現実的に、「筋肉は使えば必ず疲れる」という性質があります。

普段まったく運動をしない人ならば腹筋運動や腕立て伏せを十回もするとクタクタになってしまいますし、どんなに鍛えている人でも100回もすれば体を動かせなくなってきます。

ビジネスマンのようにデスクワークや乗り物での移動など、長時間同じ姿勢でいることが多い人の場合、もし筋肉だけで体を支えているとしたら、すぐに疲労困慮になり体を動かす余裕はなくなってしまうでしょう。

そんなことが起こらないのは、体の役割分担ができているからです。

骨と筋肉の名称は確認しましょう。

 

もともと体は、建物と同じように、骨が組み合わさって骨格となり、文字通り骨組みとなって、体の重さを受け止めています。さらに関節をまたぐように、ある骨かほかの骨へと筋肉がくっつくことで、筋肉から骨へカを加え、体を動かすことができるようになっています。

そして、骨が最も役割を発揮できるのが理想の骨格の状態になったときです。

つまり、姿勢が良い状態になると、すべての重さや衝撃を骨が受け止めて、筋肉は余計な負担を負わなくて済むのです。

ところが、姿勢が悪く(猫背)なると、このバランスが崩れてしまいます。骨がすべての体の重さを受け止めることができなくなるので、筋肉を使います。こうなると、大きくて強い筋肉が効率的に使われません。

猫背姿勢が引き起こす症状。

出典:美メディカルサポート整骨院

 

大きくて頑丈な筋肉があるのは、背筋が伸びた状態で負担がかかる部分です。しかし、姿勢が悪い状態のままでいるということは、負担が大きくかかる箇所もずれてきてしまうので、頑丈な筋肉は十分に使われなくなってしまうのです。

姿勢が悪いと筋肉に大きな圧力がかかってくる

姿勢が悪くなり、骨ではなく筋肉で重さを受け止めなければならないのに、大きくて頑丈な筋肉は使えない。つまり、小さな筋肉で体を支え続けなければならないことになります。

もともと体を動かすことが目的だった筋肉に、体を支えるという役割が加わることはとても大きなデメリットです。例えば、腰のように負担の特に大きい部位では、普通に座るだけでも200㎏を超える圧力がかかります。

態勢によっては500㎏にもなるこの重さを支えながら体を動かすということは、筋肉にとてつもない負担がかかってしまうということです。

体の軸。

 

さらに、成人男性の頭の重さは、平均5~6㎏ほどにもなります。

その頭を支えながら、首を動かしたり、振ったりしてしまう首周辺の筋肉は肩こりが起きて当たり前。しかも、首周辺の筋肉は関節を動かすという役割まであります。

腕の重さそのものまで支えなければなりません。肩が上がらなくなるような痛みが出ても、なんの不思議もありません。

首の曲がる角度が大きくなると首の骨にかかる負荷が増えてくる。

 

また、腰周辺には、腰から股関節に向かって脚を持ち上げる筋肉があります。

これは、歩くとき使わければならない筋肉です。この筋肉が先にあげたような腰にかかる数百㎏の圧力を支えながら、股関節を動かし、さらに脚を動かし、脚の重さそのものまで支えなければなりません。

体の痛みや重みが腰や股関節にあらわれることが多いのも当然とも言えるかもしれません。

ちょっと怖くなってきませんか。

このほかにも、猫背はメンタル面にも悪影響を及ぼすことがわかっています。まさに猫背は「百害あって一利なし」なのです。

しかし、逆に言えば、猫背を直し、姿勢を良くして骨とその周りの強い筋肉に正しく負担がかかるような形に戻せれば、痛みの原因は解決するということ。

筋肉と骨の使い方次第で、手術などをすることなく、痛みをなくすことができます。また、現在痛みなどの自覚症状がない方でも、疲れにくくなり、ケガもしにくくなると良いことづくめというワケです。

2 腰痛・肩こり・首こりを起こす

オフィスでよく見かける悪い座り方

デスクワーク中心のオフィスワーカーには、このような座り方をしている人を多くみられます。

悪い座り方の例

デスクワークでの悪い姿勢の座り方の例。

 

A 背中座り

一椅子に浅く座り、背中で座っているような状態。一見、腰が楽なように感じますが、腰椎に正常とは逆のカーブを作ってしまい、身体を支えられないので、下部椎間板に多大な負担をかけてしまいます。

B チョコン座り

小柄な人に多い座り方です。一見、姿勢がいいように見えますが、腰が反り返り腰椎下部に負担をかける座り方です。反り腰の原因にもなります。

C 頬杖座り

背中が丸まり、肩が前方に移動し、首・肩・肘・鎖骨・背中等の問題も引き起こす座り方です。脚を組むことも多くなります。特に、マウス操作しながら画面に集中した時に多い座り方です。

D ボディースリップ座り

長時間座っていると、この座り方になってしまう可能性が高いようです。骨盤がすべり、それに伴い身体(背骨)もスリップするため、椎間板にも影響を及ぼす可能性があります。同時に骨盤も開いてしまい、股関節の問題を訴える人も増えています。

E スフィンクス座り

ノートパソコンを使っている人に多い座り方。イスに浅く座り、大きく前に伸ばした両腕と肩で上体を支える座り方です。一見、姿勢がよいように見えますが、腕や肩が疲れてくると首が縮んで首や肩が凝ります。股関節に負担をかけ、鼠経(そけい)部が圧迫され足がむくみやすくなります。

これらの特徴的な座り方が、身体に無理をさせ軸を崩し、様々な障害を生んでいるのです。

また、男女別にそれぞれ座り方の特徴があります。

男性は足を開きぎみで座ることが多いので、背中座りや猫背での座り方が多く、女性は体型的な要素に加え、膝をつけて座ることが多いので、チョコン座りやスフィンクス座りが多くなるようです。

これらの座り方がやがては筋肉の癒着をつくり、様々な障害の原因となるのです。

3 今すぐに気をつけよう!腰痛にならない座り方の基本

座り方に注意することで、腰痛や肩こりを予坊することができます。下のイラストをご覧下さい。

身体の軸が頭の頂点から耳を通り、背骨から坐骨まで一直線であり、腰の負担が最小限に抑えられるよい座り方です。

悪い姿勢と良い姿勢の例。

 

 

座面と背中面がL字型を描いて身体が支えられ、生理的脊椎のカーブが正常であると、重力が分散され、腰の負担は軽減されるのです。

ところが、この姿勢を長時間維持するために背骨周囲の筋肉が緊張しているので、この座り方も長時間に及ぶと筋や関節に負担が生じます。

つまり、一般によいと言われているこの姿勢についても、大切なポイントがあるのです。

4 デスクワーカーの身体の一部

「椅子」選びのコツ7ヶ条

腰痛に悩む人の中には、オフィスでも自宅でも、一日の大半を座って過ごしている人がいます。

人間の骨盤は座ると後傾して、脊柱(せきちゅう)が湾曲(わんきょく)しやすいため、自分の体格にマッチした椅子を選ばないと、背面の軟部組織に負担がかかってしまいます。

机と椅子を購入するとき、まず机を選び、その机に合わせて椅子を選ぶことが多いですが、実のところこれは順序が逆。人は一日中椅子に座っていることはあっても、一日中机に座っていることはありません。

椅子は座る人の一部となって上体の重さを支えてくれるワケですから、購入する時はデザインよりも身体への影響を考えて選ぶべきなのです。

仕事用(特にパソコン作業用)の椅子を選ぶ時の基準は次の7点です。新しい椅子を購入できるなら、参考にして選んでください。

疲れない椅子選びのポイント7ヶ条

1.後頭部を支えるハイバックタイプのもの

後傾姿勢になった時に頭部が支えられ、頚部に負担がかからない。

2.座面と肘掛の高さを調整できるもの

座面が高すぎると、椅子の下で足がブラブラと遊んでしまい、腰への負担が増える。肘掛が動かないと、頚の筋肉で腕を釣り上げることになる。

3.膝裏が5㎝ぐらい離れるような座面の大きさのもの

座面が大きすぎると、座面の先端が大腿(だいたい)神経を圧迫してしまう。

4.座面は水平か、ひざに向かって少し下がるもの

座面の前面が高くなっていると、大腿部の血行が悪くなってしまう。

5.キャスターにストッパー機能がついているもの

作業している時に脚を固定しておくと、姿勢が崩れにくくなる。

6.クッションの硬さが適度なもの

座って体が沈みこむような、柔らかいものは避ける。

7.ひじ掛けのあるもの

(机との相性に注意)椅子のひじ掛けが机にぶつからないもの

机はがっしりと安定した作りで、ある程度の奥行があるものがよいのですが、机の問題というより、机の上を整理して、パソコンやキーボードを適切な位置に置けるスペースを、確保することが重要です。

 

参考:タンスのゲン 170度の無段階リクライニング フットレスト サポートクッション付き オフィスチェア メッシュ シエスタ

無段階リクライニング機能で、足置きと併用して贅沢リラックス!生地はメッシュ製ですので、蒸れる心配もなく快適です。 リクライニング&フットレスト展開時は最長165cmにもなりますので、男性も足を伸ばしてゆったりとお休み頂けます。

170度の無段階リクライニング フットレストサポートクッション付きオフィスチェア

出典:Amazon

 

参考:アイリス オフィスチェア 170度リクライニング ハイバック メッシュ

リクライニング機能付きでちょっとした時間にもリラックスが出来ます。背中をしっかり支えるハイバックの背もたれです。

オフィスチェア170度リクライニング

出典:Amazon

5 腰痛&疲れ予防にデスク環境」は自分流にカスタマイズせよ

画一的にならざるを得ないオフィス環境

オフィス環境を改めて見直してみると、少し意外なことに気づきます。整然とした締麗なオフィス。机も椅子も人体工学に配慮した上に洗練されたデザインで素晴らしいもの。

しかし、どうして同じ高さ(大きさ)なのでしょうか?

日本のオフィスの一般的な机の規格は70㎝と72㎝の2種類が主流で、ほかにはあまりバリエーションがないようです。同様に、椅子の規格も座面までの高さが42.5~43.5㎝で、上下9㎝の幅で調整できるものが多いのです。

人間の身体はそれこそさまざま。例えば「身長150㎝の女性」と「190㎝の男性」ではまったく体格が違いますし、座るべき椅子と使うべき机の高さが違うのは明らかですね。

スーツや靴など身に着けるものにはオーダーメイドがありますが、毎日身体を預ける椅子や机は完全な規格品で、しかも「サイズが2種類だけ」というのはどうにも不合理な話です。

椅子に座る姿勢が悪いので体中に弊害を及ぼす。

 

 

そして身体に合わない椅子と机は、いかにデザインがよくても、いかに一流のメーカーの高価なものであっても、使う本人にとってはまったく価値がないどころか、合わない椅子と机を使うことは身体に害になってしまいます。

オフィス環境は個別に合わせてもらえない

机の高さは2種類くらいにしか変えられなくても、椅子はその高さを上下9㎝くらいの幅とはいえ、変えられるものがほとんどです。そこで、まずは椅子だけでも自分の身長に合った高さに調整してください。

高さ調整をしても椅子がしっくりこない場合は、椅子そのものを変えるのが一番ですが会社の備品ですので勝手に変えたり、自分だけ新しいものに変えてもらうということも現実的ではないでしょう。

どうしても椅子が合わないと感じるときには、「タオルを座骨の下に敷い」たり、「クッションを腰と背もたれの間に入れる」といった調整も効果的です。

座り方を時々変える(ボスチャーチェンジ)

基本のよい姿勢も長時間座っていれば、人によっては負担が増す部位が出現することがあります。

そこで、以下のように、タオルを使用したポスチャーチェンジ法を実施するとよいでしょう。こうずることで、筋肉の癒着を防ぐことができるのです。

ポスチャーチェンジ法

ポスチャーチェンジ法で背中にクッションを入れて背筋を伸ばしている。

 

タオルを使用し簡単に負担部位を変えていくことにより、長時間の座位に対応できます。

  • 上部:腰と背中の間辺りにタオルを当てる
  • 中部:腰のくぼんだ辺りにタオルを当てる
  • 下部:腰の下部とお尻を包むようにタオルを当てる

オフィスの「椅子」と「机」をアジャストせよ!

机は規格が少なく、高さの調整もできないものがほとんどで、見た目的にも高さが違うと凸凹が発生する、一括で同じものを購入しないとコストもかかるなどの問題もあります。

そこで、椅子を調整する方向で改善していきましょう。

まずは、太ももと床が平行になるように高さを調節します。そして、できるだけ深く腰掛けて座ってください。

座り方は、座面に骨盤を立てるような気持ちで。足は床につくようにしますが、もしつかない場合は、のちほどご紹介する「足台」を利用してください。

パソコンに向かうときの正しい姿勢。

出典:FUJITSU

「背もたれ」と「足台」を活用する

オフィスワーカーにはデスクワークをすることが多いと思いますが、背もたれを正しく使っている人はほとんどいないのではないでしょう。

上体が1度でも前傾すると、腹筋群が弛緩(しかん)して脊柱(せきちゅう)起立筋は緊張し、反対に上体が1度でも後傾すると、腹筋をはじめ前面の筋肉が緊張して脊柱起立筋は弛緩します。

つまり、人類の宿命とも言える腰痛症の予防・改善には、脊柱起立筋を緊張させないように、背もたれに寄りかかった後傾姿勢の時間を増やすしがないのでナ。

最新の人間工学に基づいた数十万円もする椅子には、背もたれに高度な工夫がなされています。

しかし、そういう椅子を使っていても、パソコンに向かって作業や書きものをする時に、上体が前傾して背もたれから離れてしまっては意味がありません。肝心なのは、「どうしたら背もたれを続けられるか」なのです。

実は、今の椅子のままでも、高価な椅子に負けないくらいのサボートと、腰部のストレス解消を実現させる方法があります。それは、「足台」を設けること。

多くの人は自分の脛(すね)の長さに対して座面が高すぎるため、椅子の下で足がブラブラと遊んでいます。

足底が床に接地していないと上体の重さが全て腰椎~仙骨部にかかってしまい、下部腰椎の椎間板の変性を助長させることになります。

さらに、上体を垂直に保持したり後傾させたりするのに必要な足のふんばりを利用することができないため、上体が丸まって脊柱起立筋が伸長性のストレスにさらされることになります。

そうして、仙骨から頚部にかけての血流低下から慢性の痛みや疲れが生じるわけです。

「足台」の高さ&設置のコツ

「足台」に足をのせると上体の重心が後方に移動して、自然に上体が背もたれにつくようになります。

足台の高さは、膝(しつ)関節が股間節よりも高くなるくらいがちょうど良く、電話帳やマンガ雑誌などの厚めの雑誌を2~3冊ほど重ねて、ビニールテープで固定して作ります。

足台は、大腿骨と脛(けい)骨の角度が100度ぐらいになるような位置に置くのがベスト。

足台に両足を45度以上開いてのせ、つま先と膝が同じ方向を向くようにします。最後に、身体と机が密着するくらいの距離に椅子を移動し、上体の丸まりを防ぎます。

足台を使うと、足のふんばりがきいて、足を組む必要がなくなり、上体のブレがなくなるのを実感できるはずです。やがて足台なしでは落ち着かなくなるでしょう。

また、屈んで作業する時や低いテーブルを使って作業をする時なども、この足台に片足をのせておけば、その足に床からの反作用が働きます。

このことが腰にかかるストレスを軽減し、腰痛予防に大いに役立ちます。

 

参考:サンワダイレクト エルゴノミクス フットレスト

足を快適にサポートするフットレストです。足置台の角度は無断階で調節可能。足を置く場所は、幅が450mmで縦が350mmの大きめサイズです。

エルゴノミクスフットレスト

出典:Amazon

「書見台」を使う

書類の置き方や書きもののやり方にも工夫が必要です。

多くの人は、机の上に置かれた書類を覗き込むようにしながら読み書きをしがち。この状態では、頭部が前方に垂れるので頭部に負担がかかるだけでなく、脊柱起立筋全体の緊張が高まってしまいます。

ですから、いくら良い椅子にしたり足台を使ったりしても、対象物がフラットな机の上に置かれていたのでは効果が薄れてしまいます。

パソコンや書類に合わせた姿勢をとるのではなく、姿勢に合わせて作業対象の位置を移動させるのが正しいやり方です。

おススメは「書見台」に置いて書類を読むこと。「足台」と「書見台」を併用ずれば背もたれから離れずに作業が行えるので、脊柱起立筋にかかるストレスを大幅に軽滅することができます。

参考:actto BST-02 ブックスタンド

厚み62mmまでの書籍を挟み込みOK。書物などを開いた状態で容易にホールドできる上に、ホールドしたまま指先でページ送りができ。18段階のプレート傾斜角度調整が可能です

ブックスタンド

出典:Amazon

最近ではノートパソコンをのせて使うことも可能な書見台もあります。

長時間パソコンを使う人には、ノートパソコンよりもデスクトップがおススメですが、この台を使えば目の高さにモニターがくるようになるので、頸(けい)部への負担が軽減されます。ノートパソコンを常用する人はぜひ活用してほしいアイテムです。

参考:Citrus junos ノートパソコン スタンド 360度 回転

アルミニウム製ノートパソコンスタンドです。 360度回転するため見やすい位置への調節も簡単。下の段にはキーボードを保管することもでき省スペース仕様です。

ノートパソコンスタンド

出典:Amazon

また、パソコンはどのようなタイプにしても、モニターが低すぎれば頸部に負担がかかり、高すぎると目を大きく開けることになり、ドライアイの原因となるので、モニターの上辺あたりが目線の先にくるように調整してください。

6 30分に1回!デスクワーカーのためのストレッチ

人間の体は座りっぱなしには向いていません。作業の合間、息抜きついでにストレッチをしましょう。

これからご紹介する「デスクワーカーのためのストレッチ」を2つ、30分に1度実践する習慣を身につけてください。

骨盤と上体が捻じれた状態で座っている人は、普段の捻じれの癖とは反対の方向へ上体を回転させるストレッチを行うと、脊柱起立筋のストレスが左右均等になって、腰や背中の痛みが楽になります。

下図のように、骨盤を正しく正面に向けた位置で固定し、背もたれを掴みながら上体を捻じれとは反対の側に回転させ、脊柱に付着する筋肉をストレッチします。

デスクワーカーのためのストレッチ1

左に捻じる堀合は、右手で左大腿部の外側を内に押しながら、左手で背もたれをつかんで上体を最大限捻じる。まず左右やってみて回旋しにくいのがどちらか分かったら、普段は回旋に制限がある方だけ行う。20秒間。

椅子を使ったねじりストレッチ。

出典:キレイLAND

 

さらに、背もたれの後ろで両手を組み、肩を後方に引さながら組んだ手を床に向かって引き下げるストレッチも効果的です。胸部が伸びて、背中の筋肉の血流も回復します。

デスクワーカーのためのストレッチ2

座面の奥に座り、背もたれの後ろで両手を組む。肩を後方に引き肩甲骨どうしを引き寄せてから、組んだ手を床に向かって引き下げる。

イスに浅く座り、両手を後ろに回して指を組む脂肪細胞を活性化。

出典:ヘルスウェルネス

まとめ

会社の椅子ばかりでなく、飛行機や劇場の椅子に長時間座ってると姿勢を変えたくなります。

初めから悪い姿勢であればその頻度は増え、逆によい姿勢からスタートすると、その頻度は少なくてすみます。

また、どんなによい座り方でも長時間同じ姿勢でいると、腰のどこかに負担が生じるもの。だからこそ、先述のポスチャーチェンジのように時々、腰の負担を変えていくのがポイントです。

人間は立って動くようにつくられています。ゆえに、「完璧な座り方」というものはありません。

時々座り方を変えて、軸をリセットすると身体の歪みが最小限に抑えられて、腰痛、肩こりをはじめとした様々な症の予防になるのです。

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