201701/12

足はなぜ臭くなるのか?3つの条件から発生する酪酸臭改善と予防法

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靴を脱いだとたん、鼻までむっと押し寄せてくる足のニオイ。何日もお風呂に入らないときの発酵したすえた香りに似たニオイは、その足跡からも漂ってきます。どうして、足は臭くなるのでしょうか?

ニオイの原因は、ヒトの皮膚上にすむ雑菌(バクテリア)の働きによるもの。足の裏は、人体のなかでも「エクリン(汗腺)」が多く、汗をかきやすいといわれています。

ニオイ発生のプロセス

汗により足裏の環境は、微生物が活動するのにちょうどよい適温適湿度へと変化。

⇒足の裏の垢などをエサに繁殖し、活動はより活発になる。

⇒ニオイが大発生する。

汗、皮脂、垢が酸化分解されてニオイが発生

出典:第一三共ヘルスケア

足の裏は、汗をかきやすいために湿度が最適化しやすく、靴や靴下によって温められ、足の垢などをエサに微生物が活発化するという3つの条件がそろう絶好の場所のため、「酪酸臭(らくさんしゅう)=ムレた発酵臭」がでやすいのです。

足の裏は酪酸臭が出やすい
出典:i-Robot

ただ、エクリン汗腺からの汗は約99%が塩分で、約1%が塩分。ワキなどの局部に集中して体臭の原因となる、「アポクリン腺」からでる汗のように栄養価が高くありません。よって、ワキガとはニオイの質が異なります。

「アポクリン腺」の働きによって起こる「ワキガ」は、遺伝的要素が強く、現状は手術によってでしか根治が難しいとされていますが、「エクリン腺」からの汗で発生する足裏のニオイ自体は、遺伝的な疾患である可能性は低いといえます、

ということは、改善の余地がじゅうぶんあるということ。ワキガ体質の人であっても、「何をやっても、どうせ一緒だろう」と諦める必要はありません。

では、足のニオイが発生する条件は誰でも同じなのに、ニオイの度合いは人によってずいぶん違いがあるようです。これはどうしてなのでしょうか?その理由は「汗の量」の違いです。足の裏の汗の量には、かなり個人差があります。(足の裏だけにたくさんの汗をかく人も少なくありません。)

まずは足裏の汗を知り、そのうえで効果的に予防することが「臭い足」から抜け出す最短で道です。これから、『意外と知らない 足裏の汗と臭いの原因』と『今すぐできる 足の臭い改善&予防法』をご紹介します。「足の汗とニオイ」にお悩みの方は、ぜひお役立てください。

なぜ、足は臭くなるのか?

足はどうしてにおうのでしょうか?これには、大きく2つの要因があります。

① 足裏は雑菌のエサがいっぱい

第一の理由は、足には、ニオイの素材がとても豊富だということです。

足は、体のどこよりも角質層が厚く、その表皮細胞が新陳代謝や摩擦で剥げ落ちて、大量のアカになります。その成分は主にタンパク質(ケラチンなど)です。

さらに皮脂腺からの脂質が混ざります。この成分を「表皮ブドウ球菌」や「コリネバクテリウム」といった細菌が分解を始めます。靴下のすえたニオイは、こうしてできたイソ吉草酸などの低級脂肪酸のニオイなのです。

② 足裏は高温多湿になりやすい

第二の理由は、足をとりまく環境にあります。

人間は毛のない猿。そのせいか体を覆いたがります。なかでも足は靴下やストッキングの上から、さらに靴やブーツをかぶせるわけですから、当然足の温度は上がります。汗も蒸発せずにたまります。これでは、細菌のために適度な温度と湿度を提供しているようなものです。

大量の汗をかけば、これは湿度などという生やさしいものなく「ムレ」の状態です。こうなると、皮膚の角質層はさらボロボロ脱落してニオイが強くなります。足のニオイの元凶は、この「ムレ」にあるのです。

しかも足の裏は、手のひらや額と並んで、最も汗腺が密集した場所です。1センチ平方あたり300近くある汗腺から量の汗が出て、それが靴下や靴に密封された環境で、汗の成分の重炭酸イオンが急増します。この重炭酸イオンはアルリ性ですから、酸性を嫌う細菌にとっては、最高の環境なのです。

足裏の汗は3種類

足の裏の汗は、大きく3種類に分けられます。

  1. 体温調節をするための「温熱性発汗」
    運動をするなどして動いたり、暑かったりしたときに体温を維持するためにでる汗で、これを「温熱性発汗」といいます。こ.には、靴を脱いで足を乾燥させるとともに、汗を吸った靴下をこまめに変えて対処しましょう。
  2. 食事することで出る「味覚性発汗」
    食事中や食後に出る汗を、「味覚性発汗」といいます。熱いものや辛いものなどの刺激物を食べたときに、額や鼻などにかきます。こうした食事を控えることも予防の1つですが、熱いものを夏に食べることは、冷やしがちな夏場の体調を整える作用もありますので、あまり気にしなくてOK。刺激物は控えめにして、汗の出方をみながら加減してください。
  3. ストレスによって出る「精神性発汗」
    ストレスによって出る汗を「精神性発汗」といいます。これは、ウソ発見器の原形です。
    精神的に追いつめられると、「手に汗握る」などといますね。階段を降りるときに1段踏みはずしたときの冷や汗。ほかに、緊張するなどのストレス状況下でも、足の裏に汗をかきやすいようです。ストレスが過ぎれば汗は止まるものですが、日常の場面で汗をかきつづけて止まらない人がいます。

何か偶然のきっかけで足のニオイが気になったり、汗をかいて足をことさら意識してしまった結果、汗をかくまいと思うほど、かえって汗をかいてしまうという悪循環に陥ってしまったのです。

社会生活をしていれば、これがいちばん難しいかもしれませんが、できるだけストレス下に自分を置かないことが、精神性発汗を予防するカギとなります。また、ストレスを感じたなと思ったら、靴を脱いで乾燥させるなどの対応はできそうです。

気になる汗も「開き直り」が肝心!?

暑くて出る汗(温熱性発汗)を抑えることは生理的に困難です。しかし「精神性発汗」の場合、ほんのちょっとしたコツをつかめば、簡単に抑えることができます。そのコツとは「汗を出てもいいや」となかば開き直ってしまうこと。

これは、夜眠れないときと同じで、眠ろうとすると目が冴えてしまい、逆に朝まで起きていようと開き直ったとたん寝てしまった。そんな経験があるでしょう。

「望みが強すぎると欲しいものは逃げていく。逃げてばかりいると恐れていたことが出現する」これは人間の心理をついた言葉ですが、その応用です。汗をかくのが嫌ならば、それを無理に止めようとせず、逆にもっと汗をかこうとするのです。こんな簡単な方法ですが、実に効果的なのです。

呼吸法で自律神経を整える

もう一つのコツは呼吸法です。発汗は、交感神経の刺激でコントロールされています。一般に胃のぜん動や血管の収縮、心臓の鼓動のように自律神経が司る働きは、自分の体といえどもコントロールすることはできません。

しかし唯一、意識的に速くしたり遅くしたりできる自律神経の働きがあります。それが呼吸です。呼吸をゆっくりすれば、つられて心臓の鼓動も遅くなり、血圧も下がって全身の筋肉も緩んできます。交感神経の緊張も解けて、末梢の汗腺(エクリン腺)を支配している交感神経が鎮まって、発汗が抑えられるのです。

こうして足の裏の汗もおさまり、足がムレなくなってニオイも抑えられるという道理です。

強いコンプレックスとなってしまう

「足蹠(そくせき)多汗症」

「足蹠(そくせき)多汗症」とは、足裏に大量の汗をかく局所性多汗症です。足の裏、つまり靴の中は通常、他人の目にさらされない部分ですが、症状の重い人になると靴の中に汗が溜まってしまい、それが靴の表面や靴底から染み出したりもします。そして、それが乾燥して靴表面に白い粉を吹くようになったりもします。

靴下はいつも濡れていて、スリッパを履くとスリッパが汗だらけになってしまったり、スリッパを使わずに廊下などを歩くと、足あとがくっきり残ってしまうといったことが起こり、重度の足跡多汗症になると、夏場は夕方になると靴のなかで「ちゃぷん、ちゃぷん」と音がするほど汗をかいてしまう人も。

「足蹠(そくせき)多汗症」は見た目の悪さや汗による汚れだけでなく、臭いも気になります。靴の中は、いつもムレた状態であるため雑菌が繁殖しやすく、それが汗や皮脂を分解し悪臭のもとになってしまうのです。

これは、内科的疾患が原因というより「精神性発汗」である可能性が高いので、実績あるクリニックでカウンセリングを受けることをおススメします。

今日からできる「足の臭い対策」の重要ポイント3つ

老若男女問わず。気をつけていても、足のにおいは誰にでも平等。格差はありません。あるとしたら、においの原因に対する対処法でしょう。その対処法とはごくシンプル、「清潔にすること」につきます。

このニオイの連鎖をたち切るためには、どうすれば良いか?足のニオイを抑える対処法について説明しましょう。

1.足を清潔に保つ

微生物のエサとなるアカを取り、こまめに洗いましょう。においがしみつく前に、足の裏やかかと、指の角質層を削ります。

足裏の角質ケアをしよう

角質は、細菌のエサとなるアカの供給源ですからこまめに取り除く必要があります。昔ながらの軽石で、お風呂の度にこすり落とすのが一番ですが、このときに、削りすぎて血がでないように注意してください。電動の道具(角質スムーサー)や。フットケアサロンでお手入れしてもらうという方法もあります。

足指周りはアカがたまりやすい

足指の爪の両脇にたまる黒いものは、爪の先の角質(アカ)や角質に付着した汚れです。爪床や周囲の皮膚は毎日入れ替わっていて、こうした部分は角質や汚れがひじょうにたまりやすい場所なのです。

毎日、お風呂に入って足を洗っていても、爪床(そうしょう)や爪周囲(そうしゅうい)は洗えていないものです。爪床や爪周囲をきちんと洗っていれば、爪の両脇は黒ずんだりしません。角質をためないで、清潔にしておくことがきれいな爪を保つことにつながります。

爪の両脇をきれいにするには、お風呂上がりや入浴後、爪や角質をやわらかくしてから、やわらかい歯ブラシで、石けんをよく泡立ててやさしく洗うことです。爪の両脇を爪楊枝のような鋭いものでつつくと、爪床の皮膚を傷つけてしまう可能性があるので要注意。

また、無くなったり白く濁ったりしている爪の先を無理に切ろうとして濡府になることがあります。深爪は、巻き爪や陥入爪(かんにゅうそう)などのトラブルの原因になります。深爪にならないように、くれぐれも注意しましょう

※爪に黒い線が入る場合は、出血、ほくろ、ガンなどの可能性があります。気になる場合は、皮膚科を受診してください。

爪の構造図
出典:村田クリニック

竹酢液(木酢液)の足湯で殺菌

足のニオイを簡単に予防するお勧めが、「竹酢液(ちくさくえき)」または「木酢液(もくさくえき)」です。「竹酢液」とは、竹から炭を作るときに採れるエキスで、同じく木から採れるエキスが「木酢液」です。どちらも強い酸性で、昔から民間療法で消炎、殺菌、かゆみ止めに使われてさました。

お出かけの前後にお湯を張ったタライに2~3ccほど入れて、足を浸してよく洗ってください。これでかなりニオイが抑えられます。

参考:高級竹酢液

竹酢液

竹炭を焼いた時に発生する煙から採取し、1年以上寝かせた後、中間層のみ取り出した竹酢液。200種類の天然有機成分が含まれ、お風呂に入れると天然成分が溶け込み弱アルカリ性のやわらかいお湯になります。

出典:Amazon

2.ムレないように足裏を乾燥させる

汗ムレを防ぐには、足の汗を素早く蒸発させることが不可欠です。それには裸足が一番。ときどき靴を脱いで足の裏を乾燥させる必要があります。

社会生活をしていれば、通勤などでは靴を履かねばならないし、靴下やストッキングも不可欠ですが、会社の中では足か風通しのよいサンダルを履くのが理想です。できれば足裏を刺激し、血行を促進する健康サンダルや健康スリッパをおススメします。

特に冬場は。寒さから靴下を何枚も重ねて履いたり、足の裏の換気をせずに靴を履き続けることで、足のムレ度合いが夏よりも強まります。それによるニオイの上昇は確実にありますので、冬は夏場以上に汗対策には配慮したほうがよいでしょう。

3.靴のニオイを予防しよう

靴のニオイを防ぐことも大切です。足のニオイは、皮膚と靴下と靴のニオイが三位一体になったものです。靴は2~3日続けて履くと汗が吸い込まれて湿気を帯び、「イソ吉草酸」などのニオイ物質が吸着し、細菌も繁殖をはじめます。

一度ニオイがついた靴からは、そのにおいが取れにくいため、ついてしまったニオイケアだけでなく、なるべくニオイをつけないことがカギとなります。

そのためには。

靴のニオイ予防法

  • 靴と靴下は毎回履きかえる。
  • 靴は1日履いたら、2~3日は風通しのよいところで陰干しして休ませる。
  • 「除菌スプレー」などで履く前に消毒しておく。
  • 朝出かける前に「靴用の防水スプレー」と「足用の制汗スプレー」をする。
  • 靴の中敷にまめに取り替える。

といったことを、習慣づけるようにしてください。

まとめ

ここでご紹介したメソッドは、どれもタダ、もしくは低コストでできることばかり。複数の方法を組み合わせることで、効果は格段にアップします。ただ、継続しなければ意味がありません。マネしやすいことから始めていきましょう。

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